『ロゴマーク』

 済生会熊本病院 橋本 洋一郎

 1年間かけて作成し、2007年に運用を開始した「脳卒中地域連携パス」の登場に合わせて、新たな研究会を設立したときにロゴを創ってはどうかという意見が出ました。良いアイデアが出ずに、後輩にどうにかならないかと依頼したところ、翌日には案を送ってくれました。

 ロゴマークの意図は、①火の国熊本の赤を基調 ②背景に3つのHを配置(Hの絵文字は握手~連携をイメージ)し、丸い輪(和)を形成 ③3つの科(リハ科・脳外科・神経内科)が手を差し伸べ、内部から3方向に発展しているイメージ ④3つのHはHospital-Health-Home―病院(急性期・回復期・維持期)・健康&老健・家庭(ホームドクター)が集まって輪になっている様子 ⑤連携の会を1995年に立ち上げたこともアピール、ということです。さらに「火の国脳卒中カンファレンス」(1994年設立―神経内科・脳外科の会)、「脳血管疾患の障害を考える会」(1995年設立:急性期と回復期の連携の会)、「回復・維持期リハを考える会」(2003年設立―回復期と維持期の連携の会)の3つの会をベースに熊本脳卒中地域連携ネットワーク研究会(Kumamoto Seamless sTroke Refferal Associates for CVD aMelioration︰K-STREAM)を立ち上げたこと、さらに30年前の1994年に脳卒中の連携の会を立ち上げるための話し合いをした堀尾槇彌先生、平田好文先生と私(橋本)の3つのHにあたるそうです。このロゴマーク(左)の作成者は現・杏林大学脳卒中医学講座・神経内科学講座教授の平野照之先生で、作者のHも意味しているそうです。

 1995年より連携の会がスタートし、5年後の2000年にリハビリテーションの病期である急性期、回復期、維持期、在宅という仕組み・連携が熊本でほぼ出来上がったときに回復期リハビリテーション病棟が認可され、介護保険が開始されました。今からこの新しい仕組みが動きだす時に熊本ではこの研究会によって既に仕組みが社会実装されており、全国から高い評価を得ました。

 2007年の「脳卒中地域連携パス」、2017年開始の「K‐EARTH」プロジェクト(熊本血栓回収療法地域格差解消プロジェクト)も全国から評価され、脳卒中の熊本モデルは進化しています。

 2009年に「くまもと禁煙推進フォーラム」を立ち上げたときに世話人でロゴを考えましたが、良いアイデアが出ず、崇城大学デザイン科の学生さんたちにコンペをしてもらって作成しましたし、着ぐるみを作るときもコンペをしてもらって「すわんけん」「すわんぬ」が誕生しました。

 平野先生は2025年に熊本城ホールで日本神経治療学会、2027年には日本脳卒中学会(関東)を主催します。私は2026年12月に日本頭痛学会を熊本城ホールで、当院の稲富先生は2027年に日本神経心理学会を熊本で主催予定です。ご支援のほどよろしくお願いします。


 

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